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衛生夫のオレが東京拘置所新3舎で出会った死刑囚/第3回
<編集部より>
 巷で話題のニュースや現象を過去の裏モノJAPANで読み解く裏モノNEWS。今回のテーマは、拘置所の死刑囚です。

凶悪犯罪が急増する世の中。極刑宣告を受ける犯罪者も少なくないですが、拘置所で暮らす彼らの生活ぶりとはいかなるものか。食事係として服役してきた読者の投稿をお送りいたします。



裏モノNEWS特別連載
テロ実行犯に殺人鬼! そこは「小菅の動物園」と呼ばれていた
衛生夫のオレが東京拘置所新3舎で出会った死刑囚


駿河ユキオ 仮名 31才

第3回 第1回はコチラから

テメー、お湯の量が
少ねぇじゃねーか


 拘置所の朝は7時の起床で始まる。朝食の後、午前中は新舎に移動して、仕事開始。11時半から12時までの昼食を挟み、午後の4時15分に南舎の雑居房へ帰る。基本的にはこの繰り返しだ。

 衛生夫に配属されたその朝。オレはバクシャリ(麦飯)と味噌汁をかっこみ、早速、新3舎の1階に出向いた。

 直線100メートルほどの廊下の左手に、独居房が50室並んでいる。廊下の真ん中には、担当刑務官の机が置かれて、その対面の部屋が理髪室。今日からここがオレの職場だ。

「よろしくお願いします」
「仕事は基本的に2人一組でやってもらう。細かいことは彼に習ってくれ」

 オヤジに挨拶すると、先輩の衛生夫を紹介された。自動車の窃盗教唆で捕まった鈴木寛(仮名)。寄寓にもオレと隣の中学の1つ先輩だった。

「最初は何をすれば?」
「まず、コーヒーのお湯を配るから」
「はい」

 拘置所では未決、服役に関わらず、希望とお金さえあればインスタントコーヒーにお菓子、雑誌などを購入できる(夏はアイスもあるが、基本的に甘味は摂取時間が決まっている)。
 2つのポットをカートに載せ、廊下の端から「お湯を配りま~す」と大声を張り上げた。と、
 ピカッ、ピカッ、ピカッ
 独居房のランプが点灯。中から囚人がボタンを押したのだが、オレたちはその目印に従い、紙コップにお湯を注いでいく。仕事は極めて簡単だった。

 ×号室に来た途端、鈴木が思わせぶりな目配せを送ってきた。

「この部屋、気ぃつけろ…」
「え?」
「Xってヤツなんだけど、細かいことに異常にうるせーんだ」
「は、はぁ」

 真意をはかりかねたまま、差し入れ口(30センチ×50センチ)に紙コップを置く。鈴木の助言どおり、他より丁寧に扱ったつもりだったのだが…。

「おい、テメー、お湯の量が少ねぇじゃねーか」

 部屋の中からドスの効いた声が響いた。

「新入りか? いいか、オレはお茶を飲むんだ。ティーバックはお湯を吸い込むだろ? その分も足せっ、ボケ!」
「…す、すいません」

 ここでXにヘソを曲げられても迷惑なだけ。オレは黙ってお湯を注ぎ足した。

「オマエ、さっき足が震えていただろ、アハハ」

 昼食時、白身魚を頬張りながら、鈴木がオレのヘナチョコぶりを笑う。何も言えなかった。確かに、ビビッていた。
 が、それもムリはない。詳しくは書けないが、Xは10数年前、東海地方でラーメン屋の主人を初め、数々の人を手にかけた殺人鬼だったのだ。
 人を殺すと何かがふっきれるのか。ヤツは全身に淀んだオーラをまとっていた。雑居房で出会ったヤクザとは何か根本的に違う恐怖があった。

 新3舎の1階が、所内で『小菅の動物園』と呼ばれることを知ったのは、それから間もなくのことだ。


第4回へ続く(5月20日公開)



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